「万が一」に役立つ! 地震保険 入門とその落とし穴
書籍紹介
■日本に住むなら知っておきたい地震保険の制度と実態、覚えておきたい「被災調査人」
地震保険は、地震で受けた被害を補償する保険です。
日本の世帯の加入率は増加傾向にあるものの、約30%となっています。
南海トラフでの地震など、大地震の発生が懸念される今、
地震保険への加入は、リスクの軽減に役立つことでしょう。
なお、地震保険の保険料は、2019年・21年と、段階的に値上がりする予定です。
加入を検討している方は、18年中に加入したほうが保険料を抑えることができます。
しかし、せっかく地震保険に加入しても、保険会社の委託を受けた、
「損害保険登録鑑定人」に、生じた損害を軽く判定されてしまい、
受け取れる保険金が少なくなってしまったという話があります。
そこで紹介したいのが、「被災調査人」です。
被災調査人は、被災した家の損害を調査し、保険会社に正しい鑑定を促します。
これから鑑定する家はもちろん、すでに鑑定済みの家でも再調査し、
見逃した損害やごまかした瑕疵などがないか分析を行います。
その結果、問題があれば、保険会社に再鑑定を依頼します。
これにより判定が上方修正されると、差額の保険金を受け取れるのです。
2017年はこうした再鑑定により、合計1億円以上が新たに支払われています。
本書では、日本に住むすべての人に知っておいてほしい地震保険の制度と実態、
そして被災調査人による判定の事例を紹介します。
著者紹介
【監修】阿藤 博祐
神奈川県横浜市生まれ。一般社団法人全国建物損害調査協会理事。
映像・出版・建築・通信と多様な業界での実績を持つ。
東日本大震災の損保会社による保険金の過少判定に疑問を抱き、
制度の健全正確な実施のため、各所で活動を展開する。